フォルクスワーゲン(VW)のアメリカにおけるクリーンディーゼル排ガス規制の不正によって、ドイツ自動車メーカーのBMWやベンツどころか欧州全体にも不正を疑う目が向けられています。
BMWやベンツ(merced benz)のオーナーはもちろんのこと、投資家達までもがクリーンディーゼルは大丈夫なのかと問題にし始めているのですね。だからこそ技術的な信頼が落ちてしまってフォルクスワーゲンだけではなくて欧州全体の株価が大幅に下落してしまったわけです。
ちなみにマツダやトヨタなど、日本車のクリーンディーゼルに関してはアメリカの排気ガス規制においては問題もなく大丈夫という見解ですけどね。(マツダの「SKYACTIV-D」は排出NOxを後処理する装置がありません。だから排出NOx処理の不正ソフト自体ありえません・・・という意見をいただきました。これが正しければマツダは不正はできないので大丈夫です!)
世界第二位の巨大自動車メーカーが裏道というか抜け道をすり抜けるような方法で排気ガス規制を逃れていた件に関しては、自動車業界における深い闇を表沙汰にしてしまった感がありますね。
当然、各国のクリーンディーゼル車にも疑惑の目が向けられるわけですが・・・日本であればマツダ(mazda)とトヨタでしょうし、海外であればBMWやベンツ(merced benz)、ボルボ(VOLVO)、ダイムラークライスラーなどが該当すると思われます。
BMWのクリーンディーゼルは大丈夫?
フォルクスワーゲンのソフトウェア改ざん事件は、やろうと思えばどこの自動車メーカーでも簡単に行えることですので他車のディーゼルは大丈夫かどうか不安になってしまいますよね。
そんな時にBMW「X3」という車種においてヨーロッパの排気ガス排出基準を大きく上回っているのではないかというニュースが流れてしまいました。
「VWに続きBMW、お前もか!」と感じた人は多いと思かったと思いますが、その後、BMWによると「いかなる不正もしないし各国の法的要素を遵守する」と発表されたのです。
BMWの「X3」や「X5」はクロスオーバータイプの車ですのでディーゼルの比率も大きいかと思われますが、X3もX5においても排気ガス基準については大丈夫ということでした。
BMW「X3」について排ガステストを行った会社は今後はどのように答えるつもりなのでしょうか?気になりますね。
ベンツ(benz)のクリーンディーゼルは大丈夫?
メルセデスベンツ(merced benz)については、2015年の夏にハイブリッド技術を搭載したクリーンディーゼル車「S300h」の販売を開始しています。
BMWやフォルクスワーゲンなどと比べると日本へのクリーンディーゼル導入が遅かった印象がするベンツですが、噂によると日本の排気ガス規制が厳しすぎてベンツのディーゼルを日本仕様に適用させるのにコストと時間が必要だったということです。
アメリカへ輸出されているベンツのディーゼル車がどうなのかわからないですが、日本に輸入されているベンツクリーンディーゼル車は大丈夫と言えるのではないでしょうか?
考えてみればフォルクスワーゲン(VW)が米国の規制にいち早く対応できた裏には不正ソフトウェアの導入が一因だったのかもしれないですね。
ボルボ(VOLVO)やクライスラーの不正は大丈夫?
ダイムラークライスラーに関してはおいておいて、実はボルボ(VOLVO)も今年2015年の夏にクリーンディーゼル車を投入していたのです。しかも5車種もです。さらに日本へのディーゼル車輸出は32年ぶりというのですから驚きですよね。
さて満を持して日本の排気ガス規制をクリアして発売されたボルボ(VOLVO)のクリーンディーゼルですが、今のところフォルクスワーゲンのような排気ガス基準テスト不正のニュースは流れていないようです。噂すら出ていません。
その要因として考えられるのはボルボ(VOLVO)のディーゼルには日本製最新インジェクターが使われていることもあるのではないでしょうか?
そもそも今回のVWの不正問題はアメリカの環境基準においての不正ですので、日本に輸入されているボルボ(VOLVO)のクリーンディーゼルについては大丈夫なのは当然のことですよね。
VWクリーンディーゼルの不正問題は飛び火するか?
アメリカの排気ガス不正プログラムの問題については日本でも注目度が高いのですが、その理由としては最近になって輸入車におけるディーゼルの割合が大きくなっていることも関係しているのではないでしょうか?
ましてやマツダ(mazda)やトヨタもクリーンディーゼル車の大攻勢を掛け始めた時期だったというのも原因でしょうけども。
もしくは、ヨーロッパから見れば今までの日本はディーゼル空白地帯に見えていたのかもしれないですね。
さてディーゼルに関する不正問題が大きく飛び火するのかどうかは投資家や株主の気になるところではありますが、こればかりは時が過ぎてみないと分からないというのが正直なところではあります。
しかしパリの深刻な大気汚染を考えると、ヨーロッパにおいてもディーゼルは全然クリーンでは無かったと思われる可能性も高いわけです。
私の予想としては、今後はハイブリッドおよび電気自動車が主流になる方向に移行していくのではないでしょうかね?
クリーンディーゼルの未来、まとめ
今回は「BMWやベンツのクリーンディーゼルは大丈夫か?フォルクスワーゲンの不正を受けて。ボルボも?」という内容で書かせていただきましたが、ディーゼルの排気ガスは後付触媒で対応している限りではコストが大きく跳ね上がるデメリットを抱えているのです。
仮にその問題が解決されて燃焼のみで対処できるようになったとしても莫大な開発費の負担がのしかかってくることになります。
環境においてのクリーンディーゼルは大丈夫かということに関しては今回のフォルクスワーゲンの不正で問題が表面化しましたが・・・
今後はコスト面でハイブリッド車との競争が激化することから考えても、若干ですが分が悪くなっていくのではないでしょうか?
それにしてもボルボ(VOLVO)の最新ディーゼルには少し乗ってみたいですねー。マツダのデミオ(DEMIO)には乗ったことがあるのですが。