シャープの株価の下落っぷりを御覧なさい。シャープの歴史で一番経営危機に陥っていた時の150円を割り込んできて、最近の最安値では127円まで下落してしまっています。
シャープの株価に関しては既に経営破綻や会社更生法適用を見越しているのか、今後の下落の推移を予想する掲示板が凄く盛り上がっているのです。
私がいつも言っているのは株価が100円を割ったら破綻してもおかしくはないというものですが、100円割れまであと一歩といったところでしょうか。
ここに来て急速に株価が下落しているシャープですが、当然のことながら理由があるわけですね。それも倒産しそうな理由があるからこそ、潰れることや会社更生法の憶測を呼んで急落しているわけです。
シャープは破綻するのか?倒産する可能性は?
実は先月でシャープにおいて13%もの社員がリストラされているのはご存知でしたか?これは今回が始めてではなくて今までに何回も大規模なリストラを実施してきているのです。
さらにリストラは社員だけに留まらず、大阪の本社ビルもを売却してしまっているのですね。
つまりは・・・これ以上は資金が不足したとしても「もう売り払うものも無い」という状態にまで追い込まれてしまっているのです。
だからこそいつでも「倒産するの?」「経営破綻はいつ頃?」「潰れるんでしょ?」「会社更生法適用はいつ?」なんて質問が無くならないわけですね。
何回もチャンスはあったのですが、どうあがいても急回復はできなかったのです。
それが今になって急に株価が下落し始めて破綻の噂が出る理由は・・・
シャープは資金繰りが行き詰まっている危機的状態であると報道されてしまったからなんですね。
倒産が予想される時期としては、「2015年の年末には資金が無くなってしまう」と言われ始めたのです。
破綻を避けるためには銀行から金を借りなければならないわけですが、みずほも三菱東京UFJも追加融資には消極的なのが致命的な原因となっているようです。
しかしどちらの銀行も今までにかなりの資金を提供しているのですが、ここでシャープが倒産してしまえばデメリットの方が大きいと思うのですが何故に追加融資をしないのでしょうか?
両銀行が追加融資しない原因となっているのが、シャープが赤字の元凶となっている液晶部門を売却しないからなんですね。
液晶部門の売却については色々な因果関係もありますので何が正しいということはわからないのですが、数百億の赤字を出している液晶に拘っていることが破綻への道を着実に歩ませているのは間違いないと思われます。
シャープの破綻と再生の可能性
今回は「シャープは破綻の道しかないのか?潰れるのも会社更生法も予想されてる!」という内容でお送りしましたが、株価を見る限りでは年末どころか今月中の倒産も有りうるのではないかと予測できそうな雰囲気ではないですか?(実際につぶれるかどうかはその時になってみないとわからないですが。)
いずれにしてもシャープに限らず日本の電機メーカーが経営危機に陥った最大の原因は「選択と集中」という方針が大間違いだったことだと思いますね。
シャープに関してはテレビ用液晶に集中して大規模投資したことが破綻のきっかけとなりましたし、その後もスマホやタブレット用液晶に集中したことも潰れる速度を早めてしまったようなものでしたよね。
東芝だって原発に「選択と集中」してしまった結果、東日本大震災の原発事故で大失敗したわけです。
サラリーマン社長がやることなんて「リストラ」か「大規模M&A」か「選択と集中」で間違うことぐらいなんです、所詮。
リストラしたら翌年には良い結果が出るので誰でもやりたがりますし、大規模なM&Aは注目を浴びますから目立ちたい経営者がやって簡単に大損してしまうことになるのです。
そして「選択と集中」もそうです。当たった時は大きいのかもしれませんが、もし読みが外れてしまえば会社が倒産する確率が凄く高くなる経営方針なんですよ。
シャープが破綻するかもしれない原因となったのは、間違いなく液晶とスマホへ「選択と集中」したことだと私は思いますよ。
年功序列のサラリーマン社長では数十年におよぶ経営方針など決められるわけもないのです、とりあえず自分の人気中だけでも少し経営がましになれば良いだけなんですね。
自分の人気が終わってしまえば潰れてしまっても会社更生法になっても、どうでも良いのですから。
シャープが再生する道はほどんど無いと考えておいた方が良いのではないでしょうか?シャープに金を注ぎ込むくらいであれば、もっと若くて突拍子もない事をする新しい企業に投資したした方がずっと良い結果が出ると思いますね。
マイクロソフトもアップルも最初は無名の企業だったのです。