日本の財政危機が叫ばれてから何十年たったのかわかりませんが、何の問題もなく日本は平和に存続しています。国債の利率も全く上がる気配が見えてこないくらい安定していて、全世界からは日本の財政は安全と思われているのです。
日本の財政が危機的だと考えているのは日本人くらいのもので、世界で一番信頼されているのが日本の財政なのです。
ところが日本とは逆に凄い金持ち国家だと思われていたサウジアラビアに破綻の可能性が出てきているのはご存知でしたか?
石油の価格が低迷しているにもかかわらず、原油価格が高止まりしていた時の放漫財政が未だに止められないのが破産寸前に追い込まれている原因とも言えます。
石油に頼り過ぎる習慣を何度も変えようと試みてきたのですが、石油価格が回復すると直ぐに改革が挫折してしまう事を繰り返してきたツケが破綻という形でサウジに襲いかかろうとしているのです。
原油価格急落でサウジアラビアが破綻?
最近の日本のガソリン価格を考えてみると良くわかるのですが、円安が進んでいたにもかかわらずガソリン価格は約190円から110円にまで値下がりしてしまいましたよね。
日本国民にとってはガソリンが安くなるのは嬉しい事なのですが、これが産油国の側から見ると・・・単純に油を売った売上が半分近くになってしまう事を意味するのです。
しかもわずか1年くらいの期間で原油価格が半減してしまったのですから、サウジアラビアの経済計画が変化に追いつけていないのも無理は無いことでしょうね。
しかしサウジの財政を原油価格急落に合わせるとなると・・・政府の公的支出は25%以上削減する必要がありますし、国債の発行額もかなり増やすことになる可能性が高いですね。国債はサウジ国内では消化しきれないでしょうから海外で資金を調達する確率が高いと思われます。
サウジアラビア政府はありとあらゆる手段を用いて歳出を削減するつもりのようですが、石油を売れば働かなくても贅沢な暮らしができることに慣れきったサウジ国民は簡単には変わることはできないでしょうね。
それだけにサウジアラビアの破綻や破産は現実的なものとして考えられるようになり、その確率もドンドンと上がってきていると判断されるようになってきているのです。
財政破綻を防ぐ手段がヤバイ
サウジは財政破綻を避けるためにあらゆる手段を使うと宣言しましたが、その方法がマジでヤバイレベルのものであることを考えると破産の可能性も高いものと思われます。
その方法とは、世界で一番大きな石油会社であるサウジアラムコの株式を上場して資金調達するというもので・・・その規模は118兆円でアップル社の2倍弱になるほどの時価総額と予想されているのです。
まさに金の卵を産む鶏を売り渡すかのような手段には驚きを隠せませんね。
これだけでもサウジの破綻がマジで現実的なものであることがわかるのです。
イランとの戦争で破綻する可能性が高まった
さて破産するかもしれないサウジアラビアですが、サウジ空軍機がイラン大使館を空爆してという事で・・・戦争を始めちゃうつもりのようなのです。
ただでさえ原油価格が急落して財政が厳しいのに、これでイランと戦争など初めてしまえば本当に財政が麻痺してしまうのではないでしょうか?
戦争を始めた原因はいくつか考えられますが、アメリカは同盟国であるはずのサウジアラビアを軽視して仮想敵国であるはずのイランの肩を持つようなことばかりしていたことが要因として考えられます。
オバマ政権がロシアに譲歩したことによって、ISに対してイランからの協力を得られることにもなりますし核問題も前進することになるでしょうから・・・アメリカにとっては良くてもサウジにしてみたら不満タップリといったところでしょうね。
サウジアラビアはアメリカにとっては重要な同盟国だったハズですが、アメリカ国内でシェールガスが大量に採掘できるようになった今ではサウジアラビアなどお払い箱といったところでしょうね。
それほどアメリカという国は信用できない国だということなのです。自分たちにとって都合の良い時だけ「同盟国」と言っているだけなのです。いつでも手のひらを返すような事をしてくる国だということは忘れてはいけないですね。
サウジアラビアの財政危機の影響が日本株に!
さて、年明けから日経平均が暴落していますが・・・その一因としてオイルマネーの減少が考えられます。
よくよく考えてみれば株が上がる時には「オイルマネーが流出したために」という説明がされることが多いんですよね。
逆に言えば産油国が原油安で苦しむということは日本株から資金を引き上げるということですから、オイルマネーの逆回転によって株が下がるのは当然のことなのです。
確かにガソリン価格などが下がることによって日本経済にはプラスうに働くわけですが、株を直接買い上げていた資金が減少する方が遥かに日本株には影響が大きいのです。
もしかしたら、日本だけでなく中国の株が下がっている一因にもなっているのかもしれないですね。
サウジアラビア破綻まとめ
今回のブログの記事は「サウジアラビア破綻の可能性!イランとの戦争で破産の確率が上がった?」という内容でしたが、どこの誰だか知りませんが原油価格を操ることによって世界の動きを変えられることができるということに気がついているのかもしれませんね。
いつの時代でも同じ手法を取ってきますよね。「上げてから落とす」のです。原油でも株でも土地価格でも資源価格でもです。
ジワリジワリと下がるのでは困る人はいないのです。ドーーーンと上げて浮かれさせておいてから急落させると、国や組織が破綻するほどの影響を及ぼすわけです。
こんな事をやっているのは、どこの誰だか知りませんがね。