珈琲(コーヒー)を毎日飲むという人は多いと思いますが、アメリカの裁判所は珈琲に発ガン性物質が含まれていることを商品に表示するように命じたというニュースがあったのはご存知でしょうか?
スターバックスやドトールコーヒーやタリーズコーヒーなどが珈琲に発ガン性物質が入っている警告を表示するかどうかは分かりませんが、日本の調査機関では珈琲は逆に病気になる可能性を下げるという調査結果が出ているのも気になるところではありますね。
アメリカロサンゼルスの裁判所が珈琲の危険性を認めたのは・・・
発ガン性物質であるアクリルアミドが珈琲豆の焙煎の時に発生するからだということですが、販売を禁止するのではなくてアクリルアミドを除去するかお客に警告表示することを命じたとのこと。
しかしスターバックスなどコーヒー販売業者の側は上訴できるのではありますが・・・果たして、珈琲を飲み過ぎてガンになってしまうという表示はされることになるのでしょうか?
珈琲の発ガン性および発ガン性物質
珈琲に発ガン性があると言われる根拠となっているのがDNAを損傷させるアクリルアミドですが・・・
マウスの実験によると変異の原因となるグリシダミド(グリシドアミド)に変わることが理由とされているようです。
しかしマウスで癌になるリスクが増したからといって人間でも同様の結果になることは確認されてはいません。
さらに、焙煎された珈琲だけがアクリルアミドやグリシダミドなどの発ガン性物質の影響を受けるわけでもなくて、高温で揚げるポテトチップスなどの場合も同様の発ガン性物質が検出されているのです。
そういう意味では、今回の訴訟で珈琲への発ガン性の警告表示が義務付けられた場合はポテトチップスなどのような食品への広がりも考えられることではありますね。
そうなるとトーストやドーナツなど多くの商品に警告表示の義務が生ずることになるでしょうね。
コーヒーを飲むと健康に良いとされる理由
アメリカロサンゼルスの裁判所が、コーヒーが健康を害することを警告する一方で・・・
日本国立がん研究センターはコーヒーを飲むことで病気になる確率を下げることができると報告しています。
コーヒーを飲むことによって、膵癌、肝臓癌、浸潤結腸癌、子宮癌になるリスクを下げると言っているわけですね。
発ガン性物質であるアクリルアミドに対しても、乳癌については危険性は上がらないと報告されています。
コーヒーの健康効果については、癌以外でも脳腫瘍になるリスクが1日で3杯以上を飲むことで下がるという結果も出ているそうです。
コーヒーが健康に良いとされる原因の1つにクロロゲン酸と呼ばれる抗酸化物質がありますが、クロロゲン酸はポリフェノール類ですのでアンチエイジング効果も期待されてもいるのです。
コーヒーで病気になるのか、ならないのか
今までテレビの健康番組ではコーヒーの健康効果を煽る内容が多かったのですが、今回のアメリカの訴訟によって発ガン性の心配が出てきたのは気になるところではありますね。
世界保健機関の調査ではコーヒーについては発ガン性を示す可能性はないと発表していますが・・・
健康にいいのか?悪いのか?
どちらを信じればよいのか分からなくなってきますよね。
しかし今回の件については、ロサンゼルスでもカリフォルニア州の特有の法律が関係しているという見かたも出ています。
発ガン性や健康効果についてはタバコも同様に訴訟が多発した歴史がありますが・・・
コーヒーについてはどのような最終結論が出るのか楽しみですね。
タバコ狩りのようにコーヒーが悪者になる可能性も無いとは言い切れないですよね。